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唐織 金紅段枝垂桜尾長鳥模様

からおり きんべにだんしだれざくらおながどりもよう

概要

唐織 金紅段枝垂桜尾長鳥模様

からおり きんべにだんしだれざくらおながどりもよう

染織 / 江戸

江戸時代・18世紀

1領

これは、唐織とよばれる能装束です。唐織とは、主に女性を演じる際に着用する表着(うわぎ)のことで、もともとは京都・西陣(にしじん)で織られる高級織物の名称でした。模様の部分の絹糸がふんわりと浮いているので、刺繍のように見えるかもしれませんが、これらの模様は織り込まれています。金糸は江戸時代初期、17世期には模様に使われる程度でしたが、元禄期、17世後半には全面に織り込まれるようになりました。
 ベースの色として、紅地と金地が石畳(いしだたみ)のように段違いになっているところに、縦縞状(たてじまじょう)にあらわされた枝垂桜(しだれざくら)と鳳凰(ほうおう)が織り出されています。段模様は安土桃山時代、16世紀後半頃のデザイン様式でしたが、この装束が作られた元禄期頃から、再び復古調として用いられるようになりました。能装束では、このように紅色を多く用いた装束を「紅入(いろいり)」と呼び、若い女性の役に使用します。また、金糸をふんだんに用い、吉祥模様である鳳凰がデザインされていることから、これは主役や主役のお供役の格式高い衣装であることがわかります。能装束の色調やデザインは、役柄と密接につながっているのです。

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キーワード

唐織 / 織る / /

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