弦朝顔ガラス杯
つるあさがおがらすはい
概要
酒を飲み干すまで床に置くことができない「可盃(べくはい)」のひとつ。杯部分を形作り、管部分を再加熱して棒のようなものに巻きつけて成形したのでしょう。管部分の巻き付けの数が異なるものや、管部分が不整形な作例を含めて、当館では同形の盃を8点所蔵しています。
この弦朝顔形の盃は、『長崎聞見録』(寛政12年・1800)に図版入りで紹介されています。そこには「此盃ハ硝子(びいどろ)にて作る。酒和らぎて飲よき物也。長崎硝子屋にあり」とあり、長崎で製造されていたことを仄めかす記述がみられます。
【びいどろ・ぎやまん・ガラス】