葉鹿上町の屋台
(旧名称 山車(葉鹿上町))
はじかかみちょうのやたい
(きゅうめいしょう だし(はじかかみちょう))
概要
葉鹿上町の屋台
(旧名称 山車(葉鹿上町))
はじかかみちょうのやたい
(きゅうめいしょう だし(はじかかみちょう))
江戸後期
屋台は檜材漆塗仕上げの四輪車の屋台組で、車輪の前後幅をせばめ渡御巡行に適するように作られている。また屋台には別に囃子方の下座があり、唐破風の華麗な彫刻をもったものである。
屋台の棟前端には上部中央に金泥の鬼面彫刻、その下には彩色をほどこした花の彫刻、さらに欄間縦30cm、横280cmには2匹の竜が両端に頭を、その尾は中央に交叉する如く彫刻されている。彫刻は素朴な手法で屋台もまた簡潔な構造である。舞台、欄間、障子その他、木部に破損があり、漆塗装にも欠落があるが保存はほぼ良好である。
屋台は高さ450cm、屋台上は舞台にして間口280cm、奥行260cm、うち後方部に横280cm、縦100cm、高さ30cmの台座が設けられている。また、屋台駐車固定時には屋台両翼に間口150cm、奥行260cm、の張出しを掛けて、舞台面をひろげ歌舞伎狂言を演ずることができる。
1台
足利市指定
指定年月日:19731102
有形文化財(美術工芸品)
屋台制作の工人はすでに文化財として指定されている葉鹿仲町の屋台と同一であると伝えられ、その構造手法には類似したものがある。細工人は武州埼玉郡羽生領串作村江原伝蔵外、棟梁は上州山田郡竜舞村弥七外、彫刻は野州富田村磯辺儀左エ門外である。