石刀祭
いわとまつり
概要
石刀祭は頭人行事、献馬、からくり人形を操る山車の三つの要素で構成されている。
頭人を出す家を当元といい、祭礼に関わって供されるものはすべて当元が負担していたが、平成21(2009)年以降は、お神酒、供え物のみ当元の負担となり、頭人の負担を軽減しつつ継承されている。その一方で、頭人が決定すると祭事の配役を記して通知をし、次第にあたる文書である「差口」が公民館内に張り出され、頭人宅の玄関にはしめ縄が張られるなど、なお古様な伝承も認められる。例祭当日は、裃姿で二人の警護役に守られて石刀神社に向かい、9地区の代表が参集して例祭神事が執行される。
山車と献馬奉納当日の午後、それぞれ趣向を凝らした馬道具を負った献馬がまず石刀神社に参拝し、その後山車のからくりと囃子の奉納があり、その後再び献馬が参拝して社殿の周りを時計回りに一周する。最後尾の吉田地区の馬のみ社殿を回らず参道を駆け抜ける。これを「吉田の駆け抜け」といい、その後他地区の馬が退出し、山車もそれぞれ退出して祭礼は終わる。