ガルハ焼入器
がるはやきいれき
概要
イギリス、ネグレッティ&ゼンブラ社製。収納箱に「ガルハ焼入器」とある。マグネシウムのリボンを燃焼させ、写真撮影の照明に用いたと思われる。「長崎御注文方控」のは、「ガルハ仕掛けランプ」として、慶応4(1868)年の購入であることが記される。マグネシウムランプ(ガルハ仕掛けランプ)は1860年代に出現したもので、その意味では、武雄は最新の機械を輸入していたことになる。装置後部に取り付けたマグネシウムリボンのリールから、装置内部の時計装置のローラーを通り反射板の方へ送り込まれる仕掛けとなっている。武雄では、家臣木々津又六らに長崎の上野彦馬の下で写真術の研究・稽古を行わせていたことが記録に残る。
写真左後部の「火術製薬備忘録」には、火薬の配合等のメモとともに、「マグ子シヤランプ試験」として、マグネシウムリボンの燃焼量と時間に関する記述も見える。
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