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福本九左衛門家前挽鋸関係文書

ふくもとくざえけまえびきのこかんけいもんじょ

概要

福本九左衛門家前挽鋸関係文書

ふくもとくざえけまえびきのこかんけいもんじょ

文書・書籍 / 江戸 / 明治 / 近畿 / 滋賀県

福本九左衛門ほか

滋賀県

江戸から明治

一紙、横帳、堅帳、包紙

1223点

滋賀県甲賀市甲南町深川1865

甲賀市指定
指定年月日:20120927

甲賀市

有形文化財(美術工芸品)

製材用の一人挽きの縦挽き鋸である「前挽鋸(前挽大鋸)」の製造は、幕末から明治・大正期にかけて水口町南部から甲南町域において盛んとなり、全国的なシェアを獲得したが、機械製材の導入により衰退し第二次大戦後しばらくして廃絶した地場産業である。 本文書群は三大寺村(現水口町三大寺)のうち杣街道に面して在町として発展した三本柳集落において、近世中期から明治30年代にかけて前挽鋸の製造と販売に従事した福本家に伝えられたもので、1,223点(近世555点、近代668点、目録別紙)を数える。                                                                                                                                                            従来、甲賀における前挽鋸生産の起源は、宝暦2(1752)年の創業との伝承によっていたが、本文書群中の史料により、京都で修行を積んだ「天王寺屋九右衛門」(福本家の先祖)が、宝暦元(1751)年ごろに三本柳で創業したことが判明した。 また、生産者の同業組織である「前挽鍛冶仲間」関係の史料や、製造に携わった奉公人の記録なども含まれ、長らく不明であった近世における甲賀の前挽鋸生産の展開とその具体相が明らかとなるだけでなく、明治前期の「前挽鋸打立会社」の設立に関する冊子や規則書などをはじめとして、明治30年代ごろまでの史料が残り、近世における展開を前提とした、その後の飛躍的な発展の状況をつぶさに知ることができる。

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