求菩提のヒメシャガ
くぼてのひめしゃが
概要
求菩提のヒメシャガ
くぼてのひめしゃが
福岡県
「求菩提のヒメシャガ」は、九州における貴重なヒメシャガの大群落として、昭和43年(1968)2月3日に県の天然記念物に指定された。当地のヒメシャガは、求菩提の山伏が庭園で鑑賞するため本州から持ち帰り、その後自然繁殖したものと伝えられている。天然記念物指定当時、ヒメシャガは求菩提山内(標高782m)の人手が加わらない墓地や林縁、神社境内等に群生しており、花期にはたくさんの花をつけていた。しかし、昭和50年代における盗掘やシカの食害、人工林拡大による日照条件の悪化等によりその数が激減、指定地内におけるヒメシャガの消失が危惧された。そのため、昭和61年(1986)求菩提資料館前面(豊前市大字鳥井畑247-65、247-94)に一部が移植され、その後、ヒメシャガの増殖を目的とした株分けが行われたことにより、現在では当地において多数のヒメシャガを観察することができる。一方、求菩提山内の指定地においては、シカによる食害の悪化や周辺植物の生長に伴う日照条件の悪化により、ヒメシャガの発生を確認することができない状況にある。
豊前市
大字求菩提198番地1、198番地5、344番地、389番地1、423番地1、423番地2、424番地、5010の一部(198番地1に囲まれた道路敷)
大字鳥井畑247-65及び247-94のうち実測319.68㎡
福岡県指定
指定年月日:19680203
豊前市ほか
記念物