屋鋪御帳扣(明和屋敷帳)
やしきおんちょうひかえ(めいわやしきちょう)
概要
江戸時代、佐賀城下の武家地における土地台帳が屋敷帳である。屋敷帳は元文5年(1740)に6代藩主鍋島宗教が作成を命じた城下大曲輪内屋敷帳と、明和8年(1771)に8代藩主鍋島治茂が作成を命じた屋鋪御帳扣(明和屋敷帳)の2種が現存している。小路ごとに屋敷地の居住者名・役所名・寺社名、四周の長さ、隣接する道路や水路の幅などを記す点は両点とも共通している。明和屋敷帳のみに見られる特徴は、屋敷地の売買や藩取上げなどの履歴について、年月日と売買藩士名を詳細に書き継いでいることである。書き継ぎは明治初期頃まで続いているため、江戸後期約100年間にわたる武家地約1000軒の転居の履歴を知ることができる。