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盾を持った武士

たてをもったぶし

概要

盾を持った武士

たてをもったぶし

三岸節子  (1905-1999)

みぎし・せつこ

昭和31年/1956年

油彩・キャンバス

130.4×97.1cm

1

一宮市三岸節子記念美術館

画面右下に署名:S.MigiSHi
裏面に画題・住所・署名:盾を持った武士 東京都中野区鷺宮・・・ 三岸節子
輝く太陽を背景に、堂々とした姿の埴輪が簡潔な力強い線で描き出されている。武士の持つ盾には、太陽の光と呼応するような模様が細かな引っかき線により施されている。作者は、1954(昭和29)年に念願の渡仏を果たし、西洋の文化に身を置きながら制作する機会を得た。帰国後、日本人である自分が油絵という西洋の技法でいったい何を描くべきか、という問いかけをする中で、出会ったのが埴輪のモチーフであった。さまざまな形の埴輪を何枚もの連作に描き、古代の人々が生み出した、たくましく素朴な美しさを自らの作品に取り入れようとした。塗り重ねと引っかきにより作り出された画面に、擦りつけるように施された赤茶色は、古代の土の匂いを感じさせる。いにしえの造形美が作者の手により現代的な表現で新たによみがえった作品である。

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キーワード

節子 / 三岸 / 引っかく / せつこ

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