田能遺跡出土白銅製釧
たのいせきしゅつどはくどうせいくしろ
概要
第4調査区の第17号墓に埋葬されていた男性の左腕にはまった状態で発見されました。
形はゴホウラという巻貝を縦切りにした形態の貝輪を模しており、「D」字形の不整五角形をしています。
外径は縦7.10センチメートル、横5.8センチメートル、内径は縦6.15センチメートル、 横4.7センチメートルで、環の幅は0.75センチメートル、厚さ0.5センチメートルあります。
外面はよく磨かれていますが、内面には鋳型の合わせ目が部分的に残っています。
近畿地方では、装身具を着装した弥生時代の被葬者としては数少ない例の一つであり、無鉤〔貝輪の突起部分を誇張した鉤(かぎ)が無いもの〕としては唯一です。