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カーニュ風景

かーにゅふうけい

概要

カーニュ風景

かーにゅふうけい

三岸節子  (1905-1999)

みぎしせつこ

昭和44年/1969年

油彩・キャンバス

34.0×27.0cm

一宮市三岸節子記念美術館

画面右下に署名:S.MigiSHi
裏面に画題・署名・年号・場所:カーニュ風景 三岸節子 昭和44年6月 南佛にて
石造りのアーチ型の天井と赤いタイルの階段が、画面の奥へと視線を誘う。階段の一段一段の勢いのある線が、天井の曲線と呼応している。1968(昭和43)年、63歳になった作者は、新たに風景画に取り組むべく、家族とともに渡欧し、南フランスのカーニュに居を定めた。カーニュは小高い丘の上にある街で、建物と建物の間は、アーチ状の通路でつながっており、作品に描かれた場所を作者も日常的に歩いていたという。他にも構図を変え、このカーニュの石造りの通路を難点も描いている。このような石造りの街の中に見られるアーチ型の入り口や窓、橋脚は、その造形的な面白さが興味を引いたのであろう、作者の風景画の中にしばしば取り入れられ、画面に変化をもたらしている。ヨーロッパの伝統的な街並みの中に身を置き、生活する中から生み出された作品である。

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キーワード

節子 / 三岸 / ヴェネチア / カーニュ

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