肥後阿蘇氏浜御所跡出土品
ひごあそしはまのごしょあとしゅつどひん
概要
阿蘇氏の蟠居した矢部の地は、熊本県上益城郡の山中にあって、北部は阿蘇郡、東部は清和村と接した緩やかな斜面地である。
本遺品の一括は、浜御所庭園跡地の泉水の北西池汀に沿う位置から二基の土壙が発見され、その土壙中から発見されたものである。両土壙共、人頭大の礫石で覆われており、土壙の大きさは径一〇〇センチ余のほぼ円形、深さ七〇センチ程であった。第一土壙の覆石中央には、土師質の燈明皿が一箇置かれ、土壙内には焼土・木炭の混入が多量に認められ、そこに金延板包物、ガラス坏三口、白磁玉取獅子形置物、白磁獏形置物等、稀少な小物類が納められていた。