太刀〈銘筑州住左(江雪左文字)/〉
たち〈めいちくしゅうじゅうさ(こうせつさもんじ)〉
概要
太刀〈銘筑州住左(江雪左文字)/〉
たち〈めいちくしゅうじゅうさ(こうせつさもんじ)〉
広島県
南北朝
鎬造、庵棟、身幅あり、鋒やや延び、鍛は小板目、地沸厚く、地景入り、所々飛焼あり。刃文は匂口冴え、小沸最も深く大乱足入り、砂流しかかり、帽子は乱れ込み突き上げてやや深く返り、表尖りごころに掃きかけかかる。表裏に後彫りの棒樋があり、磨上げ茎の表下藩に筋違いの鑢目残り、細鏨で銘をきる。
刃長78.2 反り2.7 元幅3.3 先幅2.1 鋒長4.0 (㎝)
1口
ふくやま美術館 広島県福山市西町2-4-3
重文指定年月日:19330123
国宝指定年月日:19510609
登録年月日:
福山市
国宝・重要文化財(美術品)
左は、筑前実阿の子で、相州正宗に学んだと伝える名工である。銘を「左」ときることから左文字と呼ばれる。本太刀は、その初代左文字の傑作。同工は、短刀を得意としており、有銘の太刀は稀有であるが、短刀に比べても遜色がない。もと北条氏家臣岡部江雪斎嗣成秘蔵の愛刀であったことから、江雪左文字と号す。後に徳川家康の料となり、紀州頼宣へ与えられた。