榛名神社 国祖社及び額殿
はるなじんじゃ こくそしゃおよびがくでん
概要
榛名神社は,榛名山の南中腹にあり,6世紀末の創建と伝えられている。
境内の中心は御姿岩と呼ばれる奇岩が聳える平坦地にあり,御姿岩の南下に文化3年(1806)に完成した本社・幣殿・拝殿が建つ。この周囲には,国祖社,神楽殿,双龍門などが建ち並び,南に神幸殿や随神門が離れて位置している。
榛名神社の中心の本社・幣殿・拝殿は,精緻な彫物と濃密な彩色が変化に富んだ全体構成と見事に調和した,いわゆる権現造の複合建築である。
本社・幣殿・拝殿だけでなく,唐破風造の神楽殿,軒唐破風や彫物などの装飾性に富んだ双龍門や随神門など,江戸後期の北関東を代表する優品といえる。
榛名神社の建築群は,奇岩が周囲を囲んだ独特な環境にあって存在感のある造形を具備した建築であり,高い価値がある。