朱漆輪花天目盆 しゅうるしりんかてんもくぼん

工芸品 / 室町

  • 室町
  • 檜材製、漆塗り、高台付きの盆。方形の板の四方に四材を矧ぎ合わせ面部を作り、縁を十弁の花形に作りだし、底には面部の輪花形と同じ形に作った十材を矧ぎ合わせて高い高台を作る。
    矧目と面部周縁のみ布着せを施して下地を附け、中塗りに黒漆を、上塗りには総体に朱漆を塗って仕上げる。輪花の縁は紐縁状に作り出している。
  • 面径49.8  総高11.0  高台径43.0  高台高7.1  (㎝)
  • 1面
  • 重文指定年月日:19940628
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 西大寺
  • 国宝・重要文化財(美術品)

 器の縁を輪花形に作る趣向は、当時さかんに輸入されていた唐物漆器の影響を反映したものである。力強い曲面によって的確に構成された、機能的な造形美を示す一方で、総体の鮮やかな朱漆と、経年の摩滅によって部分的に露出した黒漆との対比が、根来塗り特有の風合いを見せる。
 「慕帰絵詞」や「福富草紙」など、室町時代の絵巻物のなかには、この種の高台付盆に、唐物茶碗の一種である天目【てんもく】をのせた天目台を置いてある様が描かれているが、銘文の「天目盆」から、こうした器物を天目盆と称していたことが確認される唯一の例証であり、かつ製作時期の下限(享徳4年・1455)が明らかな基準資料として、また喫茶の歴史資料としても注目すべき貴重な遺例である。

朱漆輪花天目盆

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