木造十一面観音立像
もくぞうじゅういちめんかんのんりゅうぞう
彫刻 / 平安
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平安
- 1躯
- 重文指定年月日:19790606
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 地福寺
- 国宝・重要文化財(美術品)
両手の臂から先を除き頭頂から足〓に至るまで木心をこめた檜の一材から彫成し、内刳りは全く行わず、表面には乾漆を盛り上げて塑形する。現在、頭上面のすべてを亡失しているが、もと髻・地髪の上下二段に頭上面を配していた十一面観音像とみて誤りない。ふくよかな頬の張りと面奥の深い頭部の形や充実した量感を示す体躯、下半身のにぎやかな衣文の表現など構造・技法共に古様をとどめている。平安初期密教系彫像の様式を忠実に襲う十世紀における大和での作例として注目される。